沿革

1980年代、大学の使命として産学官の連携・協力の一層の推進が求められていました。この趣旨で、1987年度から地域との研究協力の推進を目的とした「地域共同研究センター」が各大学に設置されました。九州大学においても、1994年6月に「先端科学技術共同研究センター」が設置され、九州大学と民間企業との共同研究の窓口機能が強化されました。1999年度には、大規模な人的拡充とともに、「リエゾン部門」、「プロジェクト部門」及び「客員部門」が新設されました。一方、九州芸術工科大学においても、1997年度に「地域共同研究センター」が設置され、産学官連携の窓口機能が強化されました。

2003年10月、九州大学と九州芸術工科大学の統合を契機として、両者に共通する概念を名称とした「産学連携センター(KASTEC)」が発足し、新組織は、前述の3部門に、「デザイン総合部門」を加えて整備されました。その後、2008年に「連携部門」、2015年に「共同研究部門」が時代の要請に沿って整備されました。

リエゾン部門は、産学官連携支援実務を中心としつつ、アントレプレナーシップに関する教育・研究の他、産学官連携システム構築等の研究や地域政策リーダー養成等、教育研究活動も積極的に行ってきました。デザイン総合部門では、デザインという新たな学際的融合分野に関する産学官連携プロジェクト研究の企画・推進を担ってきました。プロジェクト部門は、センターが推進すべき4領域を定め、「先端的なプロジェクト研究による高度な産業技術シーズの創出」を目指し、多くのプロジェクトを獲得して産学官連携活動を展開してきました。

このように、20年余の間、九州大学の産学官連携活動の牽引役を果たしてきたKASTECが、時代の要請に応じるべく、オープンイノベーションを主軸とした研究推進組織として、2016年10月1日、グローバルイノベーションセンター(Global Innovation Center: GIC)に生まれ変わりました。GICでは、KASTECから受け継ぐ産業界との連携をベースにした共同研究・技術開発はもとより、KOINE(Kyudai global Open Innovation Network Engine)モデルを推進し、これまで、課題ごとに6つのKOINE研究プラットフォームが立ち上がりました。

年表

1994年 6月 先端科学技術共同研究センター(九州大学) 設置
1997年 4月 地域共同研究センター(九州芸術工科大学)設置
1999年 4月 先端科学技術共同研究センター
リエゾン部門、プロジェクト部門、客員部門 設置
2003年 9月 先端科学技術共同研究センター 廃止
地域共同研究センター 廃止
2003年10月 【九州大学と九州芸術工科大学 統合】
産学連携センター
リエゾン部門、デザイン総合部門、プロジェクト部門、客員部門 設置
2008年 5月 連携部門 設置
2015年 4月 共同研究部門(組織対応型連携研究事業) 設置
2016年10月 グローバルイノベーションセンターへ名称変更

年報

前身の九州大学 先端科学技術共同研究センター および 産学連携センターでは、毎年度の活動実績を平成27年度まで年報として取り纏めておりました。年報のバックナンバーは、九州大学学術情報リポジトリ(QIR)をご覧ください。

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