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 中島教授は、1983年に九州大学大学院・工学研究科・電気工学専攻・博士課程を修了後、工学部電気工学科助手に就任しています。工学部在職中(1983〜1993年)は、Si中の3d遷移金属不純物の物性解明、DLTS等の結晶欠陥評価法の開発、の研究に従事しています。具体的には、3d電子と不純物準位および拡散係数との相関、鉄−ホウ素対が作る複合欠陥の形成機構、再結合解離反応を利用した準安定鉄−ホウ素対の形成、遷移金属―水素複合体の不純物準位等、世界的に注目される成果を挙げ、1995年には米国MITからも招聘されています。また、上記の研究成果は、2000年に刊行された”Handbook of Semiconductor Technology, Vol. 1 (WILEY-VCH)“に8報の論文が引用される等、Si-ULSI及びSi太陽電池に於ける重金属ゲッタリング技術の基礎データとして広く用いられています。

 1994年からは、九州大学に新設された先端科学技術共同研究センターに移り、「プラズマを活用した機能性薄膜の低温形成とデバイス応用」に取り組んでいます。現在の主要課題は、Ge-CMOSの高性能化、Ge-受光・発光デバイスの開発、3C-SiCプロセス技術開発、等です。

 1999年からは、同センターの拡充改組に伴い、新設されたプロジェクト部門・先端機能デバイス領域の教授に就任しています。プロジェクト部門では、産学官共同研究チームを組織し、産業ニーズに応えるプロジェクトを企画・推進することをその任務としています。同センターは、九州大学と九州芸術工科大学との統合に伴い、2002年に名称を産学連携センターと改めました。2016年には、今日的な産学官連携の姿と期待されているオープン・イノベーションを主軸とした研究推進組織として、グローバルイノベーションセンター(Global Innovation Center: GIC)に生まれ変わりました。教授就任後、中島教授は5つの産学プロジェクトに関与しています。今後とも積極的に産学共同研究プロジェクトの企画・推進を行って行く予定です。